南阿蘇村の農家さん

2014.06.10

素晴らしい蓮根に出会えて、意気揚々と向かったのは南阿蘇村。
2日目はそこにあるハーブファクトリーにお邪魔するので、
その近くにある農家民宿に泊まることにしました。

取材に行く時には農家民宿に泊まることにしています。
車が無いとアクセスが難しいところにあることが多いのですが、
その地域に住む方の生の声、昔のお話が聞けるのがとても貴重なんです。
お家もその地域ならではの様式であることが多く、郷土料理を中心に愛情たっぷり(歓迎のあまりボリュームも多すぎることもありますが。笑)のお食事も取れて、濃厚な体験ができます!

夕食の後に、お母さんとお父さんが来てくれたので薬草リサーチ!
聞いてみると、やっぱりあるある!薬草情報!

「昔は傷が出来たらよもぎを揉んで塗ってたんだけどねー…
最近は汚い!って子供や孫には言われちゃうし、お医者さんにも何もしないで来て下さいって止められちゃうし…」

どうやら、薬草の文化はお母さんたちの世代の次に伝わっていないようだ。

聞いていると、センブリという胃腸薬にもなる薬草も採れ、とても効いたのだが、
ある時、他所から来る薬草荒らしに根こそぎ持って行かれて生えなくなってしまったこと。
薬局がたくさん出来てしまって、薬を作らずに買うようになってしまったこと。
たくさんの要因が、知恵の伝承をせき止めてしまっていることが分かりました。

ご夫婦は喜んでくれて、なんと!その村に伝わる秘伝の火傷薬の作り方まで伝授してくれました!!
なかなか都会には無い素材なので、作れなさそうだけど。笑

その一方で、薬草を学びたいという人はじわじわ増えています。
ですが、習うなら今が瀬戸際。
薬草文化と生きて来た世代が、年々少なくなってきているのですから。

お薬が悪い訳ではない。
でも、どう作られて、どう使われて、どう自然に還るのか、ちゃんと見届けられる、シンプルなものを身体に入れたい。
経済の流れから見ても、お金をかけて他人に任せきりにするより、自分の健康を自立して考え、自然なもので調整したい。

何千年も受け継がれて来た知恵を、きちんと伝わるように研究や科学の眼を入れながら、丁寧に伝承しなければ。
これは、私が願う社会であると同時に、社会がより健全になるために必須なのだと思う。

想いを新たに、薬草講座を行なったり天然ハーブティを作っている阿蘇ハーブファクトリーへ向かいます。
その前に、ここへ来れたことを感謝しに、阿蘇神社へお参りしよう^^